2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧
春秋波濤 雅(みやび)。 この言葉に尽きる。 波濤とは、 辞書を調べると、大きな波とある。 陰ながらの支援者(満月)の力を借りながら、 波瀾万丈(大きな波)を乗り越えて 大業(咲き誇っている桜や、紅葉している楓や銀杏)を成した。 言葉で説明すると…
抱擁(恋人たち) お互いに髪を逆立てながら、 男性と女性ががっしりと抱き合っている。 布団のぐちゃぐちゃ具合、 布団の外側が火にも光にも見えることから、 激しい戦いのような抱擁に見えるが、 男性と女性のポーズは意外と普通。 内なる戦いが展開されて…
眼のある風景 眼がじっと観客を見ている。 眼がなければ、空かな? 洞窟かな? と 幻想的な風景を楽しめるが、 眼があることで、一気に緊張感が増す。 とても不気味に感じる。 雲に隠れていても、洞窟の奥に隠れていても、無駄だ。 見ているぞ。 警告を発し…
Harmless Kitty 着ぐるみを着た幼児がオマルの上に座って、 苛立たしげな目を観客に向けている。 トイレット・トレーニングの最中で、 「見るな」という気持ちで、観客に対してすごんでいる感じがする。 なぜ、この絵に多くの人が惹き付けられるのだろうか?…
ヌード 1917 裸の女性が横たわっている。 眼を閉じ、腕を頭の後ろに組んでいる。 リラックスしている状態のようだ。 見ていると、安らかな気持ちになる。 ベッドと布団以外の家具がない。 ごちゃごちゃしておらず、 その点からも、見ていて落ち着く。 やはり…
理知と混沌の結婚Ⅱ まったく分からない。 タイトルを見てみると、“理知と混沌の結婚Ⅱ”とある。 すると、黒地が混沌、線が理知に見えてくる。 私たちにも当てはまることに気がつく。 黒地が私たちの心の中にうごめく欲望、 線が欲望を抑える理性。 理性が欲望…
絵画 タイトルを見ると、≪絵画≫とある。 そうすると、 上部中央の黒は画家の目、 右の赤は描きたい気持ち、 左の青は冷静な気持ちを表わしている気がしてくる。 目で見て描きたい気持ちが膨らんだ一方、 気持ちのまま作品にぶつけるのではなく冷静になれ と…
旗 汚れたアメリカ国旗が描かれている。 今、日本で汚れた日本国旗を描いたら、 どうなるだろうか? 「不謹慎だ」「愛国心が足りない」 「芸術だから何を表現して良い、というわけじゃない」 と言う人が出てきそう。 こういう絵を描けるということは、 表現…
雨 瓦に雨粒が少しついている。 雨が降り始めたところだろう。 ぽつぽつと音が感じられる絵だ。 瓦はきれいに見える。 それなりの家の瓦なのだろう。 洗濯物を慌てて部屋の中に取り込んでいるところ かもしれない。 雨が降り始める前に買い物に行っておけば…
移住連作 後ろを向いた3人と女性が数字を掲げている。 数字を振っているように見えないことから、必死さはなさそうだ。 手から緊張感も伝わってこない。 リラックスしている感じだろうか。 高台から下にいる人に合図を送っている感じだ。 この高台の建物は…
記憶の固執 時計が歪んでいる。 時空間のひずみが起きているのか。 時間を大切にしていないことへの警告なのか。 描かれた風景は荒涼としており、 精気はほとんど感じられない。 朽ち果てた感じ。干からびている感じ。 アリだけは元気そう。 少量の水と食べ…
眠れるジプシー 月夜の砂漠に1人の女性が眠っている。 どこに寝ても良い気ままさや、しがらみのない自由さを感じる。 一方で、淋しさも感じ取れる。 脇には楽器が置かれている。 行く先々で弾き語りをして生計を立てているのだろうか。 反対側には動物がい…
塔 日本人画家による作品は、大好きな作品から。 火事に遭い、木が炭になってしまった塔。ボロボロになっている。 それでも立ち続けている。 その根性、圧倒的な存在感に、ものすごく魅せられる。 パワーを感じる。 小さいことにクヨクヨするな。 立ち向かい…