絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

021.エドゥアール・マネ ≪フォリー=ベルジェールのバー≫ 1881年~82年 コートールド美術館

フォリー=ベルジェールのバー 2019年9月10日(火)~12月15日(日)まで東京都美術館で 2020年1月3日(金)~3月15日(日)まで愛知県美術館で 2020年3月28日(土)~6月21日(日)まで神戸市立美術館で 開催される“コートールド美術館展”で 見ることができる作品を取り…

020.パブロ・ピカソ ≪アヴィニヨンの娘たち≫ 1907年 MoMA(ニューヨーク近代美術館)

アヴィニヨンの娘たち 中年に見える女性がいろんなポーズをとっている。 左側の茶色は壁、中央の女性の後ろの白はテント、右側の青は空で、 女性たちが屋外の白いテントの中にいる感じがする。 右上の女性は顔にペイントをほどこしていることから、 祭りの準…

019.グスタフ・クリムト ≪エミリー・フレーゲの肖像≫ 1902年 ウィーン・ミュージアム

エミリー・フレーゲの肖像 2019年4月24日(水)~8月5日(月)まで国立新美術館で 2019年8月27日(火)~12月8日(月)まで国立国際美術館(大阪)で 開催される“ウイーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道”展で 見ることができる作品を取り上げます。 くじゃ…

018.エドワード・ホッパー ≪線路脇の家≫ 1925年 MoMA(ニューヨーク近代美術館)

線路脇の家 雲1つない青空に、青い屋根の家がぽつんと1軒だけある。 寒々しい。不気味な感じもする。 地面が見えない。 地に足がついていない感じもする。 地面がどうなっているか分からず、 不気味な感じを増幅させる。 窓の日よけ、上がっている所がある…

017.ルネ・マグリット ≪偽りの鏡≫ 1929年 MoMA(ニューヨーク近代美術館)

偽りの鏡 目に雲が映っている様子が描かれている。 なんだ? よく分からない。 タイトルを見てみる。 “偽りの鏡”とある。 確かにそうだ。 鏡も目も対象物を映す点では同じが、 描かれているのは鏡ではなく目だ。 この絵を見ていると、 空を見ている時、 目に…

016.フェルナン・レジェ ≪三人の女性≫ 1921年 MoMA(ニューヨーク近代美術館)

三人の女性 褐色の肌の女性1人と、白人女性2人が描かれている。 白人の2人は、髪の分け方は逆だが、顔は似ており、 双子の姉妹に見える。 3人とも裸である。 ポップな感じの部屋にいる。 3人ともソファーの上で、くるまったり、寝そべったり、 飲み物を…

015.ジョルジュ・デ・キリコ ≪愛の歌≫ 1914年、MoMA(ニューヨーク近代美術館)

愛の歌 白い頭部の石こう、赤い手袋、緑のボール。 何だか分からない。 タイトルを見てみる。 “愛の歌”とある。 すると、赤い手袋は受け止めるものの象徴で、 女性を表現している気がしてくる。 緑のボールは動き回るものである精子や睾丸の象徴で、 男性を…

014.グスタフ・クリムト ≪ユディトⅠ≫ 1901年 ウィーン、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館 

ユディトⅠ 2019年4月23日(火)~7月10日(水)まで 東京都美術館で開催されるクリムト展で 見ることができる作品を取り上げます。 白人の女性が金に囲まれて うっとりとした表情をしている。 一方で、右下の男性はうつむいている。 男性を従え、金に囲まれ、 お…

013.ポール・シニャック ≪サン=トロペの港≫ 1901-02年 国立西洋美術館

サン=トロペの港 朝焼けしている港に、漁師が漁から戻ってきている。 明るい色使いから、活気が感じられる。 庶民の暮らしの充実ぶりがうかがえる。 よく見ていくと、 奥の岸は暖色の黄色や赤が中心で明るい一方、 手前の岸は寒色の青が中心で暗い。 コント…

012.フィンセント・ファン・ゴッホ ≪ばら≫ 1889年 国立西洋美術館

ばら 野に咲くバラ。 花に惹かれて近づくと、 トゲが刺さるだろう。 たくましさを感じる。 周りの草花とのバランスが取れており、 目立ち過ぎて浮いていることはなく、 個性が無さ過ぎて埋もれていることもない。 忙しい日常生活を送っていると、 このバラの…