絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

034.加山又造 ≪春秋波濤≫ 1966年 MOMAT(東京国立近代美術館)

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春秋波濤

雅(みやび)。

この言葉に尽きる。

 

波濤とは、

辞書を調べると、大きな波とある。

 

陰ながらの支援者(満月)の力を借りながら、

波瀾万丈(大きな波)を乗り越えて

大業(咲き誇っている桜や、紅葉している楓や銀杏)を成した。

言葉で説明すると、こんな感じか。

 

楓・桜・銀杏が同時に描かれているのは

長い時間を指していそう。

継続的な努力があっての結果ということか。

 

それにしても、

それぞれの自然のパワーに圧倒される。

それぞれが全力を出している。

 

特に波の強さが良い。

困難なことへの敬意ということか。

困難が自分を鍛えてくれた、ということか。

 

本作の前は、とてつもないパワースポットだろう。