絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

025.ジェイコブ・ローレンス ≪移住連作≫ 1940-41年 MoMA(ニューヨーク近代美術館)

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移住連作

後ろを向いた3人と女性が数字を掲げている。

数字を振っているように見えないことから、必死さはなさそうだ。

手から緊張感も伝わってこない。

 

リラックスしている感じだろうか。

高台から下にいる人に合図を送っている感じだ。

 

この高台の建物は、色合いからさびれた感じを受ける。

都会に住んでいる少女がさびれた田舎に来て

はしゃいでいる感じに近いだろうか。

 

数字については、1はなく、4が1番高く掲げられている。

この意味は何だろうか?

 

高台まで早く登る競争をし、

1位の人は疲れ、手を挙げる元気がないのではないか。

4位の人は1番遅かったものの、1番体力が残っていて

「私、最後だった」と楽しげに合図している気がしてくる。

 

そう見ると、とてもはしゃいだ楽しい絵に見えてきた。