絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

060.髙山辰雄 ≪食べる≫ 1973年 大分県立芸術会館

食べる 炎に包まれる中で、彼は食べているのだろうか。 いや、彼は暑がっておらず、 赤は彼の怒気のように思われる。 彼はものすごく怒っている。 そのため、怒りのパワーが外にあふれ出ている。 その怒りを行動に移さないでなんとか押しとどめ、 行動に移す…

059.ポール・セザンヌ ≪カード遊びをする人々≫ 1892~96年頃 コートールド美術館、イギリス

カード遊びをする人々 2019年9月10日(火)~12月15日(日)まで東京都美術館で 2020年1月3日(金)~3月15日(日)まで愛知県美術館で 2020年3月28日(土)~6月21日(日)まで神戸市立美術館で 開催される“コートールド美術館展”で 見ることができる作品を取り上げる。…

058.エドゥアール・マネ ≪オランピア≫ 1863年 オルセー美術館、フランス 

オランピア 正直、ぎょっとした。 ヌードの白人女性の後ろに、黒人の家政婦が描かれている。 白人の気品ある男性が後ろにいたら、 白人の女性は恥ずかしさで このようなポーズは取れないだろう。 黒人の女性だから、 対等な人と扱っていないからこそ、 その…