絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

059.ポール・セザンヌ ≪カード遊びをする人々≫ 1892~96年頃 コートールド美術館、イギリス

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カード遊びをする人々

2019年9月10日(火)~12月15日(日)まで東京都美術館

2020年1月3日(金)~3月15日(日)まで愛知県美術館

2020年3月28日(土)~6月21日(日)まで神戸市立美術館で

開催される“コートールド美術館展”で

見ることができる作品を取り上げる。

 

どちらが優勢か?

左側の人だろう。

 

右側の人は目線が下で、

自分のカードとにらめっこをしている。

一方、左側の人は自分のカードのみならず、

相手の表情も見ていそう。

 

左側の人から余裕さや冷静さが感じられるため、

私は左側の人が優勢と考えた。

 

それにしても、

テーブルクロスの描き方が、実に心憎い。

左側の人の方に垂れ下がっている。

 

特にチップ等は描かれていないが、

チップを大いに暗示していそう。

 

最初は均等だったが、

徐々に右側から左側にいったのだろう。

そんな風に見えてしまう。

 

右側の人に対して、

「ちょっと休憩したら?」

と思わず声をかけたくなる作品だ。

 

 

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