絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

012.フィンセント・ファン・ゴッホ ≪ばら≫ 1889年 国立西洋美術館

 

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ばら

 野に咲くバラ。

花に惹かれて近づくと、

トゲが刺さるだろう。

たくましさを感じる。

 

周りの草花とのバランスが取れており、

目立ち過ぎて浮いていることはなく、

個性が無さ過ぎて埋もれていることもない。

 

忙しい日常生活を送っていると、

このバラの存在を見落としてしまいそうだが、

どういう心境の時に、このバラに心惹かれるだろうか?

 

自己主張し過ぎて周囲から浮いている時や

自分の個性の無さを嘆いている時に

このバラに惹かれる日本人は多そうだ。

いかにも日本人が目指すべき生き方のような気がする。