013.ポール・シニャック ≪サン=トロペの港≫ 1901-02年 国立西洋美術館
朝焼けしている港に、漁師が漁から戻ってきている。
明るい色使いから、活気が感じられる。
庶民の暮らしの充実ぶりがうかがえる。
よく見ていくと、
奥の岸は暖色の黄色や赤が中心で明るい一方、
手前の岸は寒色の青が中心で暗い。
コントラストをなしている。
日が照っている部分がある一方で、
日が照っていない部分がある。
日が照っていなくても
黙々と働いている人の存在をうかがい知れる。
日が照っていようが、日が照っていまいが、
日々を懸命に生きている人の存在を改めて認識する。
全体の明るい雰囲気からは
日々のなすべきことをコツコツこなしていけば、いい未来が待っている
というメッセージが送られているような気がした。