絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

035.ルネ・マグリット ≪光の帝国Ⅱ≫ 1950年 MoMA(ニューヨーク近代美術館)

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光の帝国Ⅱ

日中に陽の当たらない場所に集う人々が

世界の重要事項を秘密裏に決めていく。

そんな不気味さを一瞬で伝えることのできる作品だ。

 

青空に雲がいくつか浮かんでいる。

のどかな上部と不穏な下部のコントラストは見事だ。

 

一般人が下部に対してアプローチすることは

できないことだろうか?

直接アプローチすることは、一部のエリート層以外は

難しいかもしれない。

 

しかし、常に下部に眼を光らせておくことは可能だ。

一般人にできることは、

このような構造になっていることを

きちんと認識しておくことであろう。

 

 

↓ 以前に、ルネ・マグリットの別の作品を取り上げました。

 

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