絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

036.ルーチョ・フォンタナ ≪空間概念≫ 1949年頃 フォンタナ財団、ミラノ

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空間概念

赤いものをカッターで切ったら

下の黒地が見えた、ということだろうか。

 

タイトルは≪空間概念≫とある。

確かに、奥行きを感じ、3次元で本作を見ている。

 

しばらく眺めていると、

なぜ4本にしたのか気になってくる。

 

左から順に切っていき、

1番左は試しに切ってみたものの、黒で落胆した。

左から2番目は少し斜めに切ってあることから意志を感じる。

少し期待して切ったものの、残念ながら黒だった。

3番目と4番目は、興味を失いつつも

淡い期待を抱いて切ってみたが

やはり黒だった。

こんな感じだろうか。

 

1番しっくりしたものをここに書いたが、

4本の意味をあれこれ考えるのが楽しい絵だ。