007.ポール・ゴーギャン ≪海辺に立つブルターニュの少女たち≫ 1889年
暖かそうな服装をしているが、
目を下に移すと足は裸足。
手のゴツゴツさや少女たちの厳しい目つきにも目が行く。
厳しい生活が推測される。
一方で、右下に描かれている雑草からは
少女たちがたくましく生きていることも想像される。
少女たちの厳しい目つきを見ていると
自分の落ち度を探してしまう。
自分の豊かな生活が
少女たちの貧困の上に成り立っていないか
考えさせられる。
自分は自分に対して甘くなりがち。
他人の目を介さないと、自分を厳しく見つめることは難しい。
少女たちに見られて恥ずかしくない生活を送っているか。
自分の生き方を振り返る契機になる作品に思えた。