絵画感想文 〜臨床心理士がアート作品と対話しながら鑑賞し、作品の意味について考え、感受性を磨く訓練をしてみました〜

知識はなく、解説はできません。思い浮かんだことを、自由に書いていこうと思います。作品との対話による美術鑑賞や、ハウゼンとヤノワインのVisual Thinking Strategy(VTS)をやってみた、という感じです。

051.エドガー・ドガ ≪舞台の踊り子≫ 1876~77年 オルセー美術館、フランス

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舞台の踊り子

右に、踊っているバレリーナが描かれている。

腕の微妙な形や衣装から、優美さが伝わってくる。

 

しかし、私は舞台のそでが気になる。

黒い服を着た人は舞台監督だろうか、

踊っているバレリーナのコーチだろうか。

そでには、他のバレリーナが数名控えていることも分かる。

 

つまり、舞台で踊っているバレリーナ

単にのびやかに踊っているのではなく、

緊張感を持って踊っていることが、

本作を見れば見るほど伝わってくる。

 

本作は、だらけた日常を送っている人に対して、

ぴりっと身を引き締めさせてくれる作品だ。